雑学」カテゴリーアーカイブ

161 銀鱗躍動

今日10月14日は、体育の日です。
1964年(昭和39年)10月10日、東京オリンピックの開会式が行われた日を記念して、1966年(昭和41年)に国民の祝日に制定されました。
その後、2000年(平成12年)から、ハッピーマンデー制度によって、10月の第2月曜日となりました。

この体育の日、来年大きな変化が2つあります。

1つは、名称が「スポーツの日」へと変わります。
日本の祝日では初めてカタカナの名称です。

そして2つ目は、2020年に限って、10月第2月曜日ではなく、7月24日に変更となります。
そうです、2020年東京オリンピック開会式当日です。

加えて、海の日がこれも2020年限定で7月の第3月曜日から23日(木曜日)へ移動するため、土日を入れると4連休となります。

この祝日の変更について、私は仕事上カレンダーを取り扱うため認識していましたが、世間一般に浸透しているとは言えないのではないでしょうか。

今年は、来たる10月22日が即位礼正殿の儀で祝日であることも認知度が低いようです。
知らずに来てしまう患者が多いと予想されるため、休診にできない医療機関もあると、新聞に取り上げられていました。
政府は広報の方法について、もっともっと工夫の余地があるように思います。

さて、スポーツの秋真っ只中、昨日は私にとって堪らなくエキサイティングな日となりました。

ひとつは、ジャイアンツがクライマックスシリーズを制し、6年ぶりに日本シリーズ出場を果たしたことです。

夫婦揃ってジャイアンツファンの我が家にとっては、待ちに待った日本シリーズです。
何よりも楽しみにしているのは、銀座で行われるパレードです。

前回行われたのは2012年11月。
真っ赤な2階建てバス3台に乗った選手たちに、手を振りながら声援を送りました。

朝早くから大変な人出でしたが、近くに居合わせた人たちが、当時9歳だったセガレを、
「こっちにおいで。よく見えるぞ。」
と、人混みの前に出してくださいました。

「有難うございました。また、来年、この場所でお目に掛かりましょう!」
「そうですね!1年後に会いましょう!」

ファン同士、明るく交わした約束から、既に7年も経ってしまいました。
あの興奮と感動を、ぜひ今年は味わいたいと思っています。

そして、もうひとつは、ラグビーワールドカップで日本代表が初のベスト8入りを決めたことです。

ラグビーは、中学時代の同級生が、高校・大学・社会人とラグビー界で活躍したので、若い頃からテレビでよく観戦していました。

ですから、ルールも知っていますし、現在世間に増殖している「にわかラグビーファン」ではありません(笑)。

今、ラグビーに熱狂している大半の人々は「にわかファン」だと言われていますが、下のようなTシャツが販売されたり、決して悪いことではないと思います。

当初はラグビーのワールドカップを日本で開催しても、盛り上がりに欠けるのではないかと想像していましたが、日本代表の快進撃もあって非常に盛り上がっていますね。
メジャーな競技だけでなく、様々なスポーツが認知されるのは、素晴らしいことだと思います。

出展 https://seikatsunotanoshimi.1101.com/2019_spring/shop_list/rugby

野球とラグビーの試合に熱狂した昨日、私は団体競技の方が好きなんだなと改めて感じました。

草野球をしている頃、試合のあとにファミレスで過ごす時間は愉しいひとときでした。
あのカーブは抜群のコントロールだったとか、あの三振はあまりにも無様だったとか、良いプレイもダメなプレイも、いいおかずになりました。
嫁さんや子供や彼女も一緒になって、そして、勝っても負けても、話は尽きませんでした。

年齢を重ね、スポーツに興じる機会はめっきり減り、ゴルフが唯一かも知れません。

ゴルフは個人競技ですが、コンペという楽しさがあります。
25年前の発足当時から幹事を務めているコンペが、先日111回目の大会を終えました。
スコアはすっかり頭打ちですが、少年のようにワイワイ遊ぶ機会を持てることは、幸せなことだと思っています。

159 香気芬芬

「父さ〜ん、お風呂で髪の毛を洗う前に、塩を地肌に擦り込んで、しばらくしてからシャンプーすると、皮脂が洗い流せるらしいよ。」

ネイルサロンから仕入れてきた情報をカミさんが教えてくれました。
そのオーナーはオーストラリア産の特別な塩を使用しているとのこと。
もちろん我が家にそんな高級な塩はありませんので、戸棚の奥にあった、ややキメの細かい塩を用いました。

早速試してみると、いつもと若干違う爽快感を風呂上がりに感じました。
案外悪くないな、と思っていると、

「原理はね、青魚を料理する前に塩もみして臭みを除くでしょ。アレと同じなんだって。」

オレは鯖か?
そのうち、熱湯にくぐらせるともっといい、なんて言われるんじゃないか?
加齢臭粉砕のために手段は選んでいられない現状とはいえ、感じ悪さは否めません。

仕事上、人と会う機会が多いので、ニオイには一応注意を払っています。

カラダを洗う石けんは、カミさんが美容院で買ってきてくれる、岩塩&竹炭入りを使用しています。
打ち合わせの前には「ビオレさらさらパウダーシート」で額から首を一拭きします。
激しく汗をかいた時のために、夏期はシーブリーズ・デオ&ウオーターを持ち歩いています。

「でもなあ、所詮、年齢には勝てないんだよなあ・・」と半ば観念しながらビオレシートを1枚抜き出すと、残りが少なくなっていることに気付きました。

私にとってこのシートは夏の必需品ですから、切らす訳にはいきません。
その日のうちにドラッグストアへ行きました。

レジに並んでいると、陳列棚の青いボトルが目に留まりました。
『新提案!!女性の気になる〈体臭〉〈汗臭〉〈オトナ臭〉ニオイまでキレイに』なんてポップも付いています。

どこかで見た記憶があるな・・。

ん?
女性用に開発されたにも関わらず、オッサンでも若い女性の匂いに包まれることができる、とかいうブログがネットを賑わせた商品じゃないか?

勢いよく購入し、帰宅後調べてみると、今年の初夏、ネットで評判になってAmazonでも品切れを起こした「DEOCO」でした。

開発したのはロート製薬。
目薬のイメージが強い企業ですが、公式サイトを見ると、以下記載がありました。

ロート製薬株式会社(本社:大阪市、社長:吉野俊昭)は、加齢に伴う女性の体臭変化に関して研究を行い、女性には「若い頃特有の甘いニオイ」が存在し、それは年齢とともに減少し、曲り角は35歳付近にあること、その正体は「ラクトンC10/ラクトンC11」という成分であることを見出しました。また、「ラクトンC10/ラクトンC11」は30代以降の女性で減少すること、さらに見た目の印象に対して良い影響を与える可能性があることを示しました。本研究成果は、2017年9月に行われた日本味と匂学会第51回大会(神戸市)にて発表いたしました。引き続き加齢に伴う体臭変化に関する研究に取り組むと同時に、製品開発へ応用していきます。

なるほど、若い女性には特有の甘い匂いが存在し、年齢を重ねると失われていくんですね・・。

肝心の使用感ですが、洗っているときは、オッサンのバディが桃の甘い香りに包まれ、幸せな気分でした。
風呂上がりにも甘い香りを幾ばくか感じることができましたが、ブログにあった「就寝時に布団の中から女の子の匂いがして背徳感を感じる・・」といった体験はできませんでした・・。

そもそも「加齢臭」の名付け親は、資生堂だそうです。
ライオン株式会社は、ノネナール臭とは異なるペラルゴン酸 (C9H18O2) を原因とする加齢に伴う臭いがあることを発見したり、株式会社マンダムは、男性の頭部周辺で生成されるジアセチルという成分が不快な強い脂臭を発していると発表しています。

近い将来、オッサン臭を撲滅できる製品の出現を期待したいと思います。

「父さ〜ん、あのボディーソープ、いい匂いだね。」
買ってきた時は若干冷ややかだったカミさんも、結局使ったんじゃん。

151 蓋世之材

年齢を重ねるとともに、テレビをあまり見なくなりました。
夕食どきになんとなくテレビのスイッチを入れてはみたものの、興味のある番組がなく、結局消してしまうことも少なくありません。

そんななか、クイズ番組は比較的よく見ます。
なかでも「Qさま」と「東大王」が我が家のお気に入りです。

特に「東大王」で、現役東大生が難問をいとも簡単に解いていく様は、驚きというか、感動というか、痛快というか・・。
スポーツ選手も、イケメン俳優もいいけれど、ずば抜けて頭がいいのもカッコイイなと感じます。

そんな東大生の姿をテレビで頻繁に見かけると、本業の勉強が疎かになっていないかと思ったりもするのですが、それは凡人の杞憂なのでしょう。

ところで、私が20代のころ、「アメリカ横断ウルトラクイズ」という番組が一世を風靡しました。
国内の予選会を皮切りに、最後はニューヨークで優勝者を決めるという、壮大なスケールで人気を博しました。

突然ですが、上の写真は、さいたま市岩槻区にある久伊豆(ひさいず)神社の拝殿です。
この神社は、1987年に「アメリカ横断ウルトラクイズ」の国内第二次予選会場になったことで、知名度が急に上がりました。

何故ここでウルトラクイズの予選を開催したかというと・・

「久伊豆」が「クイズ」とも読めるから。

この名称を持つ神社は、埼玉県神社庁に登録されているだけで44社もあるのですが、何故ここが選ばれたのでしょうか。
久伊豆神社については、別の機会により詳しく書いてみたいと思います。

144 臥薪嘗胆

漢検準一級の受検が終わり、2週間が経ちました。
今回の受検を一言で表すと「撃沈」です・・。

予想はしていましたが、想像以上に本試験問題の難易度が高かったですね。
試験問題は「読み」から始まるのですが、「田爺」という問題を見たとき、「なんだこりゃ・・」と感じ、その後の「共通する漢字」で打ちのめされ、「誤字訂正問題」で袋叩きに合い、「四文字熟語」のところで心が折れました。

四文字熟語は、単語帳3冊分を覚えました。
テキストに掲載されていたものは、ほとんど書き写し、勉強したつもりです。

しかし、意味と読みを問われる問題の選択肢8つのうち、知らない四文字熟語が4つも出題されました。
ここで、キレたというか、諦めたというか、やさぐれたというか・・、様々な感情が交錯して、自分をコントロールできなくなってしまいました。

この時点で負けが確定しましたね。
本番に弱いタイプではないと自負していましたが、平常心で臨むことができませんでした。

会場を出てから「田爺」をググってみましたが、出てくるのは台湾のレストランばかり(笑)。
後日、模範解答が郵送されて、「でんや」と読むことをようやく知りました。
私は「でんじ」と解答しました・・。

合否発表はまだ先ですが、自己採点が153点ですから、実際は140点そこそこではないでしょうか。
悔しさだけが残った漢検準一級への挑戦ですが、このまま引き下がる訳にはいきません。
今年6月に開催された平成30年度第1回試験の合格率が6.3%だったことを考えると、非常に狭き門ではありますが、いつか合格を勝ち取りたいと思っています。

因みに、今日10月27日は「文字・活字文化の日」だそうです。
特に意味はないのですが、リベンジを誓う日としては最適なのかと思います。
もう57歳、まだ57歳・・。
「雨垂れ石を穿つ」の心持ちで、努力していきたいと思っています。

142 新進気鋭

Jリーグ、Bリーグ、Vリーグ、Xリーグ。

日本にはいくつものスポーツリーグがあります。
Jリーグがサッカーなのは言わずもがなですが、ほかは以下のスポーツです。

Bリーグ:バスケットボール
Vリーグ:バレーボール
Xリーグ:アメリカンフットボール

そして、今月24日、新たに「Tリーグ」が開幕します。

その正体は「卓球」です。

男女各々4チームで発足します。

T.T彩たま、木下マイスター東京、岡山リベッツ、琉球アスティーダ、これが男子。
木下アビエル神奈川、TOP名古屋、日本生命レッドエルフ、日本ペイントマレッツ、これが女子チームです。

日本の第一人者・水谷隼選手と「チョレイ!」が代名詞の張本智和選手は、共に木下マイスター東京に所属しています。
それから、平野美宇選手と早田ひな選手は日本生命レッドエルフです。

琉球アスティーダには、江宏傑選手がいます。
あの福原愛さんの旦那さんです。

岡山リベッツには、吉田雅己選手が所属しています。
彼が気になっている訳は・・、
名前が私と酷似しているから。

それから、木下アビエル神奈川は注目度大です。
浜本由惟選手、長﨑美柚選手、そして、中国からの袁雪嬌選手など、ビジュアル系の選手が多くいます。

記念すべき開幕の年、卓球部所属のセガレからの要望もあり、チケットを購入しました。
木下マイスター東京 vs 岡山リベッツのアリーナ席で、価格は7,500円でした。

東京ドームのジャイアンツ戦内野指定席Sは6,200円。
再来週開催される、ゴルフのブリジストンオープン土日綴り券(前売り)は5,000円。
大相撲のマスA席が11,700円、マスB席が10,600円。

そういえば、先日チケットぴあで購入した葉加瀬太郎さんのコンサートは8,500円でしたっけ。
これらと比較して高いのか安いのか‥。

個人的には張本くんの試合が楽しみです。
「チョレイ」がうるさいとか出自のことなどが囁かれることもあるようですが、まだ中学3年生でありながら、世界と戦う姿は、応援せずにいられません。

卓球は近年ブームになっていますが、束の間の流行に終わらず、このリーグが拡大発展していくことを祈りたいと思います。

140 一水四見

今日は「奥付」について書いてみたいと思います。

以前、冊子の仕事を進めるなかで「奥付を作成しましたのでご確認願います」と担当の方にお願いしたところ、「奥付ってなんですか」と聞かれました。
一般的な用語ではないんだな、と改めて認識する機会となりました。

どの世界にもあるように、我々印刷業界にも独特の用語があります。

ノンブル、柱、トビラ、ドブ、断ち割り、小口、のど、咬え、化粧・・・・。

お客さんとコミュニケーションを図るため、専門の表現は極力使わないよう心がけていますが、「奥付」は、ほかの呼称が見当たらないので、そのまま使用していました。

改めて「奥付」とは・・・・、
書物の末尾にある、著者、編集者、発行者、発行日、印刷所、版数・刷数、定価など、出版発売に関することがらを記載した部分、をいいます。

奥付は日本独特のシステムです。
歴史的には11世紀末から始まったとも言われていますが、法的には、1722年(享保7年)、江戸幕府が公布した下記「新作書籍出板の儀に付触書」中の1条に由来しています。

何書物ニよらす、此以後新板之物、作者并板元之実名、奥書ニ為致可申候事。

その後もこの規則は受け継がれ、明治時代には出版法で記載形式が整えられましたが、1949年(昭和24年)5月、出版法の廃止とともに法的な規制は解除されました。

現在も掲載されているのは慣行として継承されているからであり、掲載の義務はありません。
しかし、大抵の出版物に今も奥付は残っています。

私は、本を見るとき、表紙の次に見るのは、決まって奥付です。
いつ発行されたのか、どこの印刷会社が担当したのかなどが、気になってしまいます。
一種の職業病ですね。

以前、内装工事会社の社長にそんな話をしたら、
「ボクはレストランやゴルフ場に行くと、まず天井を見ちゃうよ。」

なるほど。皆、それぞれですね。

138 創意工夫

トイレットペーパーの先端が、三角に折られているのをたまに見かけます。
日本らしいおもてなしの象徴だという反面、非衛生的だから止めるべきだという意見も多くあるようです。

私個人的には、悪くないかなと思っています。
使うときには、三角に折られた部分が内側になるようクルクル巻くので、衛生的云々はあまり気にならないですね。

衛生面で言うなら、公衆のトイレから出るときに、ドアノブを触るほうがイヤです。

用を足して、石けんで手を洗い、ハンカチで拭いたその後に、なんでドアノブをガバッと握らねばならないのか、と思うのです。

公衆トイレで用を足した後、洗面台など見向きもせずそのまま出て行く男性は、決して珍しくありませんから。

特に、手で握って回す丸型タイプのドアノブは、最もキライです。
「ここに触れてください」と書かれたプラスチック部分に手を近づけると、自動で開くドアがいいな、と思いますね。
せめて、「ここを押してください」と書かれた、縦長で、でっかくて、ネズミ色で、真ん中をガツッと押さないと反応しないボタンの付いたドアにしていただきたいなと・・。

話しを戻します。

先月ホテルに宿泊した際、ちょっと感動的な三角折りを見かけました。

見た瞬間、「折り方を覚えて帰ろう!」と思い、少し戻してみたり、裏側から見てみたり、しばし解析を行いました。

しかし、私の脳ミソの新規保存能力は思っていた以上に劣化しており、結局、折った部分を含めて30センチくらいを破って持ち帰ることにしました。

そして、自宅のトイレで再現したのが下の画像です。

我が家のトイレットペーパーが2枚重ねでなければ、より上品な出来栄えになったのですが、まずまずの完成度かと思います。

カミさんには「紙のムダ」、セガレからは「時間のムダ」と冷ややかな扱いを受けていますが、そんなことは気に留めず、先程用を足した後も折ってきました。

ところが、ネットで調べてみると、扇やら富士山やら、驚いたことに、鶴まで折れるそうです。

世の中には、器用な人がいるものですね。

136 共存共栄

昨年暮れ、相模鉄道とJR直通線の新駅の名称を「羽沢横浜国大駅」にする、という報道を目にしました。
横浜国立大学関係者の利用が多いことを想定し、当初の案「羽沢駅」から変更されたようてす。
母校の名前が駅名になるのは、非常に嬉しいことです。
欲を言えば、単に『横浜国大駅』だったら最高でしたが・・。

ところで、国立大学の名称は「都市名(または地域名)+大学」というパターンが定番です。
北海道大学、東北大学、京都大学、大阪大学、神戸大学、九州大学等々。

そんな中、我が母校だけは横浜大学ではなく、横浜国立大学です。
「☆☆国立大学」という名称は、ほかに例がありません。

横浜市立大学と区別するために横浜国立大学と命名されたのではないか、という説をよく耳にします。
しかし、大阪市立大学や名古屋市立大学、広島市立大学がある府県に、大阪大学、名古屋大学、広島大学がありますから、これは理由になりません。

実は、この名称の秘密は、かなり昔に遡ります。


1947(昭和22)年、学制改革が施行され、小学校6年と中学校3年の9年間が義務教育になり、高等学校は3年、そして、大学は4年と定められました。

この学制改革によって、師範学校などと呼ばれていた学校が、新制大学として生まれ変わることになったため、多くの学校が新しい大学名を付けなければならなくなり、混乱が生じました。

現在の横浜国立大学も、この学制改革により「神奈川師範学校」「神奈川青年師範学校」「横浜経済専門学校」「横浜工業専門学校」の4つの旧制官立学校を統合し、新制大学として1949(昭和24)年に設立されました。

が、時を同じくして「横浜市立経済専門学校」と「横浜専門学校」も、新制大学へ移行する事が決まっていました。
前者は現在の横浜市立大学で、後者は神奈川大学です。

そして、この2校に現・横浜国立大学を含めた3校が名称を申請した際、同じ「横浜大学」という名称を希望する事態になったのだそうです。
そうです、3校が同一の名称を希望してしまったのです。

そこで、3者間で協議が行われました。
その結果、各校とも「横浜大学」という名称を使用しないという約束が交わされたのだそうです。

かくして、旧制官立学校を統合した国立大学は「横浜国立大学」となり、市立経済専門学校は「横浜市立大学」、そして、横浜専門学校は「神奈川大学」を名乗ることと相成りました。

横浜国立大学のサイトによると、当時の文部省が間に入り・・、

「国立には『国立』、市立には『市立』を付け、そして、私学である学校には、もっと大きく神奈川にしてはどうか、というようなアドバイスがあったと伝わっています。」

時代が生んだ事件ですね。

因みに、地元では略して「コクダイ」と呼ばれることが多いのですが、「コクダイ」は国立大学の略であり、ヨコハマ全然関係ないじゃんと思ったりもするわけです。
「ヨココク」という呼称もありますが、「コ」が続いて発音しにくいせいか、地元では「コクダイ」が主流です。
なお、横浜市立大学は「ヨコイチ」と呼ばれているようです。

もしも横浜大学という名称だったら、どう略されていたのでしょう・・。
ヨコダイなら、まだハマダイの方がいいですかね・・。

ところで、昔から不思議に思っていたことがあります。
国立の大学で「県名+大学」がなく、「都市名+大学」が存在する県がいくつかあるのです(国立大学に限っての話です)。

一例として、青森県には国立弘前大学はありますが、国立青森大学はありません。
(私立青森大学はあります)

私が認識しているだけでも同様の事例が以下の通り存在します。

栃木県:×栃木大学 ○宇都宮大学
石川県:×石川大学 ○金沢大学
長野県:×長野大学 ○信州大学
兵庫県:×兵庫大学 ○神戸大学

都道府県名と県庁所在地の名称が異なるところが該当するのか!?と思ったのも束の間、北海道大学は存在しますね・・。

ここにも何か知られざる事情が潜んでいるのでしょうか・・。

129 狷介不屈

今朝、上野公園に行きました。

最初の目的地は、スターバックスコーヒー・上野恩賜公園店。
店内の大きな窓から、自然豊かな園内が眺められ、とても居心地の良い空間です。
8時の開店と同時に入店し、朝食を食べ、読書をし、1時間ほど過ごしました。

また、このスタバの西側には、上野動物園の表門があります。
9時半の開園まであと1時間半以上あるというのに、こんなに列ができていました。

お目当ては、もちろんシャンシャンでしょう。
テレビ局のアナウンサーかレポーターと思しき女性もいましたし、その人気は相変わらずのようです。

いつからか、ポストもこんな装いになっていたんですね。

さて、私の主たる目的は国立科学博物館での「南方熊楠」に関する企画展の見学です。

み・な・か・た・く・ま・ぐ・す。

スゴイ名前ですね。

正直に申し上げますと、ワタクシ、その存在を知りませんでした・・。
先日、カミさんとセガレが見学してきたと聞き、私も行こうと決めた次第です。

余談ですが、私立中学に通う生徒は、2月1日頃、入試のため学校が休みになります。
我が家の場合、2月1日から3日まで、部活も含めて休校となりました。
その休暇を利用して、親子で博物館に行ったという訳です。

さて、展示を見終えて、南方という人物にとても興味を覚えました。

  • 小学生の頃、全105冊の百科事典「和漢三才図会」を知人の家で閲覧し、それを暗記して自宅で写しを作ったと言われている。
  • 明治17年、東京帝国大学予備門(現在の東京大学教養学部)に入学。夏目漱石や正岡子規は同級生だった。
  • 学会に入ること、学位を受けることを非常に嫌い、生涯、在野の学者として、研究に勤しんだ。
  • 多数の菌類を集め、数千枚にも及ぶ「菌類図譜」を作成した。そこには、整理番号、名前、採集地、採集年月日、生育地に環境を記し、水彩画を描き、標本を貼り付け、生物学的性状については英語で記載した。
  • これらの図譜には、非常に多くの新種が含まれていたにも関わらず、論文として発表しなかった。即ち「どうだこんなに集めてスゴイだろう」と無邪気に自慢する面があった。
  • 激しい癇癪持ちで周囲を困らせたが、学問に打ち込んでいると落ち着いていられたので狂人にならずにすんだと自ら記している。
  • 大学の講演会で、酔っ払って壇上に上がり、百面相をして立ち去ったとか??
  • キューバに渡った際、サーカス団に入り、キューバ革命にも参戦したとか??
  • 異常なまでの多汗症で、一年中裸で過ごしていたとか??
  • 自在に反吐(へど)を吐くことができ、気に喰わぬ者を追い帰したとか??

いやいや、紙一重ですね(笑)。

自筆の書簡や日記は、一見の価値ありだと思います。
3月4日まで開催されていますので、足を運んでみてはいかがでしょうか。

最近、文化や芸術に触れることを意識しています。
美術館や博物館のほか、映画、落語、歌舞伎、芝居など、ジャンルは多種多様が良いと思います。

先日観た映画「ギフテッド」も良かったなあ・・。
さあ、心豊かな中年をめざして頑張るか。
急がないと老年になっちゃうし・・。

121 意気消沈

神社を巡っていると、美味しい和菓子をよく見かけます。
美味しいのはもちろんのこと、どれも歴史と伝統あるお菓子です。
有名なものばかりですが、いくつかご紹介したいと思います。

①福太郎本舗「福太郎餅」(三嶋大社)
この盛り上がったあんこの形状から、「リーゼント餅」とも呼ばれています。
「烏帽子」をイメージしているそうですが、見かけは黒髪のリーゼントです。
境内の福太郎茶屋で食べられる温かいお茶と福太郎餅2つのセットは、税込み200円。
値段も手頃で、オススメです。
お土産用は12個入りで950円、賞味期限は4日です。
私は12個入りを3つ購入しましたが、お餅なので結構重たかったですね・・。

②粟餅所澤屋「粟餅」(北野天満宮)
創業は室町時代の1682年。
炊きたての粟を店内の臼でついた餅に、餡ときな粉をまぶしただけの素朴な和菓子です。
作り置きはしないので、注文のたびに、職人さんが慣れた手つきで作ってくれます。
形状は、餡の餅は丸く、きな粉の餅は細長くなっています。
これは、きな粉はつけてもこぼれてしまうので、極力たくさんつくよう表面積を広くしたそう。
そのご主人の気持ちをあらわすかのように、きな粉餅には餅の形が埋もれるくらい、たっぷりのきな粉がまぶしてあります。
当て紙もクラシックでとても味がありますが、残念ながら写真がありません。

③やわた走井餅老舗「走井餅」(石清水八幡宮)
三大八幡様のひとつ、石清水八幡宮の門前名物は「はしりいもち」です。
独特なこの形は刀を模しているそうで、やわらかいお餅の中には、北海道産小豆を用いたこし餡がぎっしり入っています。
写真は煎茶セットで350円。
お土産用は、10個入り1200円、20個入り2,300円など。
きな粉、抹茶、いちごの3種類の味が楽しめる「八幡野」というチョコあられも、おしゃれで美味しいです。

④かさの家「梅ヶ枝餅」(太宰府天満宮)
その由来は、太宰府に左遷された道真公が、日々の食事にも困窮しているのを見かねた近くの老婆が、粟餅を梅の枝に刺して格子の間から差し上げた、というものです。
実は、私はまだ太宰府天満宮に行ったことがないのですが、カミさんが福岡に行った際、お土産にリクエストしました。
元々、大のあんこ好きな私も、さほどでないセガレも、大好きになりました。

冷凍をチンして食べても十分美味しいのですが、やはり、焼きたての「外はパリパリ、中はしっとり」をいつか味わいたいと思っていました。
すると、横浜そごうで九州物産展が開催されていて、かさの家も出店し、実演販売していることをネットで知りました。

「明日は、ベイクォーターのアイランドヴィンテージコーヒーでアサイーボウルを食べてから、そごうで焼きたての梅ヶ枝餅を食べに行くぞぉ!」

意気揚々と家族を誘い、好天の体育の日、食欲優先の計画を実行しました。

アサイーボウルの人気ナンバーワンとも言われるアイランドヴィンテージコーヒーでお昼を食べてから、そごうへ向かいました。
会場となっている8階の催事場に着くと、ワールドウォッチフェアという看板が目に入りました。

「ここじゃないな…。」
「ん?どこだ、九州は?」

「父さん、九州物産展はあさってからだよ( -_-)」

家族の視線が痛い、連休最終日となりました。