月別アーカイブ: 2014年8月

15 隔世之感

私の通っていた大学は、横浜市保土ヶ谷区にありました。
横浜って一般的には都会的でおしゃれな街、というイメージが強いと思います。
山下公園や中華街、みなとみらいなどが象徴的ですね。

ところが我が大学のあるエリアは、おしゃれ感とは隔たりがありました。
大学ホームページのアクセスを見ても、横浜駅からの電車+徒歩でのご案内として、
★横浜市営地下鉄三ツ沢上町から正門まで徒歩16分
★相鉄線和田町駅から南門まで徒歩20分
と紹介されています。

因みに私が在籍していた頃、地下鉄はまだ開通していませんでした。
従って、文京区の自宅から通学していた私は、和田町駅から20分歩きました。
しかも、この20分が、平坦な道ではないのです。
言ってみれば山歩きみたいな行程なのです。

この山越えが苦痛になり、まもなくバス通学に変えました。
横浜駅から相鉄バスに乗り、国道一号線沿いの岡沢町という停留所で降ります。
経営学部の校舎まではそこから徒歩5分ほどです。
しかし、道路の渋滞が時間通りにバスを走らせてはくれません。

そして、もうひとつ「敵」がいました。
岡沢町というバス停の前に、「岡沢ボウル」というボウリング場がありました。
バス停で降りても学校には行かずボウリング場へ、なんてことが日常茶飯事でした。

この岡沢ボウルには、当時の仲間と足繁く通いました。
所属プロの山本由美子さんをはじめ、フロントの方とも親しくなり、常連の皆さんからも可愛がっていただきました。
マイボウル、マイシューズを購入し、トーナメントにも頻繁に参加しました。
トーナメントへの参加率は、大学のゼミへの出席率を確実に上回っていたと思います。

なお、余談ですが、残念ながら岡沢ボウルは平成17年5月に閉鎖されてしまいました。

 

卒業して30年。先日久々に家族でボウリング場に行きました。
そこで見たのは、私が知っているボウリングとは様変わりしていました。

とにかく驚いたのは、ボウリング独特のマナーが消滅していたことです。
それは、「隣のレーンの人と同時投球をしない」というマナーです。

ボウリングのレーンは隣との距離が狭いため、同時に投球すると危険が伴います。
また、集中力を妨げることにもなりますので、一般的に右側の人が優先とされています。

しかし、この日見たボウリングには、「同時投球」という概念がありませんでした。
隣の人には目もくれず、ピンめがけてひたすら投げる若者たちで溢れていました。

思うに、若い人達はマナーを守っていないのではなく、知らないのではないでしょうか。
一方で、ボウリング場側は「楽しく遊ぶために、最低限のルールを守りましょう」とあまねく知らせる努力を怠っているのではないかと感じました。
このままでは、ボウリングのマナーやルールは消滅する危機に瀕している、と言っても過言ではないと思います。

異次元を感じたのはそれだけではありません。
というのも、私が投げようとしたとき、突然、館内の照明が消えたのです。
何が始まるのか分からず呆然としていると、この後の投球でストライクが出るとご褒美がいただける、というイベントであることを知りました。

以前、各レーンに1本だけ赤いピンが含まれていて、そのピンがヘッドピンにきたとき、ストライクを出すと景品がいただけるという企画に遭遇した記憶があります。

しかし、今回はボウリング場が一体となって行われていました。
照明が消えたあとには、DJのごとき館内放送が流れて、イベント開催が告げられ、スタートの合図とともに、隣のことなど我関せず、一斉に投球をはじめるのでした。

そう・・、週末のボウリング場で見た光景は、スポーツというよりもゲームでした。
裏を返せば、若者層を取り込むために、ボウリング場も色々趣向を凝らしているのでしょう。
私は間違いなく浦島太郎でした・・。

因みに、私は薄暗い中、ストライクを一度出すことができました。
ちょっとした記念品と、ポラロイドで家族写真を撮っていただきました。
時代の趨勢なんだなあと、アンビバレントな心情に浸った休日でした。

補足:ボウリングのマナーの一部を下に記します。常識だったんだけどなあ・・。
☆投球の際にファールラインを越えない
☆ロフトボウルをしない(ボールをドスンと投げない)
☆アプローチで飲食をしない
☆投げ終わったらアプローチから速やかに降りる
☆靴下は必ず履く

14 蓴羹鱸膾

今日は朝から健康診断に行ってまいりました。
先週後半は夏期休暇でしたので、気が緩んで少し体重が増えてしまいました。
健康診断を控えた今週のランチは、水曜日を除く4日間、蕎麦!
ちょっと女々しい行為と感じつつ、低カロリーなメニューでお昼を過ごしました。

さて、健康診断最初の項目は身長と体重測定。
測定器に乗って待つこと10秒。
プリントされてきた紙に書かれた数値は「172.5cm、65.95kg」。
蕎麦の効果か否か、休暇中の増加分はお釣りがくるほど減っていました。

ところで、私が毎年のようにひっかかるのは「中性脂肪」。
正常値は30~149mg/dLだそうですが、私は150〜200の間が多いのです。
「お酒か甘い物か、好きですか?」
と医師に聞かれたことがありますが、私はお酒が全く飲めません。
とはいえ、子供のようにお菓子を毎日食べるわけではないので、結局は運動不足なのでしょうか。

全ての検査が終わり、医師との診察になりました。
医師が、私の血液検査の結果が書かれた用紙をみているそばから、「中性脂肪はいくつですか?」と尋ねると、125とのことでした。

「いや〜、美しい数値ですね〜。」
思わず口をついてしまいました。

「検査結果は総じて優秀な部類ですが、運動するよう普段から心がけて下さい。」
医師はたしなめるように仰りました。

ところでこの医師。もう何年も健康診断の際にお目に掛かっていますが、とっても温厚で優しい男性医師なのです。
年に一度しかお会いしませんが、先生もなんとなく私が印象にあるようでした。
すると、診察の途中に突然、
「伊豆アート印刷って名前、どういう由来なの?」
と尋ねてきました。

「私の父が伊豆の出身なので・・。」
「伊豆のどこ?ボクは東伊豆の出身なんだよ。」
「そうなんですか。父は長岡のちょっと北です。ん・・、韮山の近くです。」
「あー!韮山ね。田舎なんだけど、韮山高校なんて優秀な学校もあるよね。」
「はい。韮山高校は甲子園で優勝したこともあるんですよね。」
「よく知ってるね!すっごい昔だよね。正に文武両道だね。」

診察室は妙な盛り上がりをみせていました。

「なんのことやら、さっぱりわからんでしょ。」
医師から問われた女性看護師さんは、
「はい、まったく・・。」
「いいのいいの。数値が高いとか、運動しなさいとか、お酒は控えなさいとか、そんな話より何倍も楽しいねぇ♪」

先生はとっても楽しげでした。
よっぽど楽しかったのか、いつもより長く診察してくださり、ちょっぴり痛みも長引いた直腸診でした。

参考:韮山高校は1950年第3回選抜高等学校野球大会の優勝校です。

13 美酒佳肴

仕事中の昼食は、いろいろです。
会社で弁当を食べることもありますが、外食することの方が多いかと思います。

最も酷いのは、車を運転しながらパン等をかじることです。
時間がない時は、どうしてもこうなってしまいます。
もう若くないので、できれば昼食くらいはゆっくり食べたいのですが、忙しい時は、週に何度も「走り食い」になってしまうことがあります。
でも、忙しいのは有難いことですから、文句を言ってはバチが当たりますね。

近年、駐車違反の取り締まりが厳しいので、外食の際は駐車場の確保が必須です。
とはいえ、やみくもに駐車すると、「20分400円」みたいな料金もありますので、ランチ代が750円、駐車場代が800円みたいな事態に陥ります。

従って、駐車ができておいしいランチが食べられるスポットを自分なりにいくつか持っています。

そのうち、私の中で特殊な地位を占めているお店があります。
文京区にある「神名備」というラーメン屋さんです。
「かむなび」と読みます。

開店したのは1999年2月。
仕事中、偶然通りかかったのがきっかけで初めて入店したのですが、それがオープンしてまもないときでした。
ですから、私は「最も古くから通い続けている客」を秘かに自称しています。

神名備さんが好きな第一の理由は、お店の奥さんの人柄。
とにかく、接客が丁寧。そして、かゆいところに手が届くのです。

待合の椅子から店内へ誘導する時は、
「店内に段差がありますよ〜」。

会計を済ませて帰るお客には、
「自転車が両脇から来ますので注意して下さい〜」。

すべてがこんな感じなのです。

それから、客がオーダーしたものを全て記憶しているので、会計伝票が存在しないのです。
食べ終わった客がレジに行くと、オーダーしたメニューと料金を間違えることなく伝えます。
前述の通り、長く通っていますが、一度も金額を間違えられたことはありません。

一度、誉めて差し上げたことがあります。「良く全ての注文を記憶できますね」と。
すると、「何人も記憶するわけではないですから、大したことではないです・・。」
と謙遜されていました。
確かに、椅子が全て埋まったとしても12人程度ですが、私にはムリだと思います。

第二のお奨めポイントは、デザートがめちゃめちゃ美味しいこと。
マンゴープリンと杏仁豆腐、これはどちらもホント、絶品です。
「なんで?」と思った方、「町のラーメン屋で??」と思った方、一度食べてください。
一流ホテルの中華や、横浜・中華街の有名店を凌駕すること間違いないです。

第三のポイント、それは「安心」です。
化学調味料なし、国産を使用するなど、安全性にとても気を遣っているからです。
だから、値段は決して安くありません。
ラーメンとマンゴープリンを食べると、1,500円くらいになります。
加えて私は駐車料がかかりますから、決して安い昼食ではありません。

でも、キレイな店内で、気持ちの良い応対をしていただいて、おいしくお腹が満たされる、こんな幸せを味わえる対価として、全然高いとは思いません。

私のお昼に幸福感を与えてくれる神名備さんに、今後も通い続けたいと思っています。

補足:
ラーメンについて、何も言及していないことに気づきました。
もちろん、ラーメンも美味しいです。
醤油と塩がメインですが、ごまの酸辣麺もぜひご賞味いただきたいです。
お値段はヒ・ミ・ツ。

12 円転滑脱

先日、弊社の大切なお得意様で業者会が行われました。
出入りしている業者が年に一度集い、お客様も含めて交流を深めています。

総会後に行われる懇親会では、毎年ゲストを招き、場を盛り上げていただいています。
以前には、1990年代にジュリアナ東京の「お立ち台の女王」と呼ばれた荒木師匠こと荒木久美子さんにも素晴らしいステージを披露していただきました。

その懇親会で、ここ数年、私が司会進行を仰せつかっています。
理由は「経費節減」。
以前はプロの司会者を招聘していたのですが、その費用をもっと有意義に使おう、ということで、何故か私にお鉢が回ってまいりました。
タイトルのように円転滑脱とはいきませんが、仕方ありません。経費節減ですから。

今年のゲストは「サムライローズ」さんでした。
簡潔にご説明すると、今年結成5周年を迎える「アラフォーアイドル」です。
メンバーの居住地域は北海道から九州、アラフォーと言えど年齢は35〜59歳とバラバラ、職種も家庭環境も人生観も様々ですが、「元気にみんなで一緒に輝こう」という想いで集まった「大人の遊園地」という感じでしょうか。

私もこの懇親会ではじめてその存在を知りました。

司会を務める以上、事前リサーチも重要です。
オフィシャルホームページを覗いてみました。
これまでの経緯や今後のイベント内容等を確認。もちろんメンバー紹介ページもチェック。
「ん・・、確かに年齢層は幅広いな・・。」

ただし、当日お越しになるのは5名。
北海道や関西以西在住のメンバーが来る可能性は低いと見て、東京近郊のメンバーが紹介されたページをプリントし、どなたにお会いできるのか楽しみにしていました。
(実際には長野からお越しになったメンバーもいました。)

そして、懇親会の日。

開会30分前に打ち合わせをしました。
初対面の印象は・・・、

「あら、意外に可愛い・・。」

「意外に」は失礼ですが、メンバーは魅力的で、楽しいステージを見せていただきました。

AKB48は「会いに行けるアイドル」をコンセプトとし、チームごとに日替わりで公演を行うことが特徴とされています。握手会、総選挙など時代の象徴とも言える彼女たちに夢中になる若者達。
しかし、私にとっては娘のような年代です。どうしても、親の目線で見てしまいます。

一方、アラフォー世代のサムライローズには、現実感を感じたのです。
年齢が近いことが大きな要因なのでしょうね。

皆さんも青春時代、好きになったアイドル歌手がいたのではないでしょうか。
(因みに私は麻丘めぐみさんが好きでした)。
サムライローズは我々が若い頃夢中になったアイドルと、現代のアイドルAKB48の足し算みたいという思いを抱きました。あまり上手な表現ではありませんが・・。

今回お会いできたメンバーは、美原さん、いぬきょんさん、Pinkyさん、森の妖精さん、ホームセンターBlueさんの5人。皆、アイドル意識もありながら、大人の良識は備えていて、でもまだまだ元気で躍動したいというエネルギーを発散していました。

紅白出場。
決して夢ではないと私は思っています。

閉会後、メンバー全員の写真入り名刺をいただきました。
しかも、私だけ。
ま、司会を務めたご褒美ですかね。

そうそう、荒木師匠の写真入り名刺、これも大事に持ってます。