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158 雲水行脚

最近、ひとり旅がマイブームとなりました。
若い頃は、ひとりじゃ淋しいじゃん、と思っていましたが、歳を重ねて、ひとりの楽しさに目覚めてしまいました。

第一弾は仙台でした。
鹽竈神社表参道の石段には、体力不足を痛感させられました。
また、塩釜漁港の海鮮丼は、過去最高級の朝食となりました。

第二弾は福岡を旅しました。
念願だった太宰府天満宮参拝を叶えることができました。
また、映画の舞台にもなった宮地獄神社や、大分県まで足を伸ばして参拝した宇佐神宮は感動的でした。

そして、今春、第三弾に名古屋を選びました。
目的のひとつは「名古屋三大天神巡り」。
参拝方法は、櫻天神社、上野天満宮、山田天満宮のいずれかの神社で専用の絵馬を受け、参拝したらご朱印をいただきます。
そして、三社目の神社でご朱印を受けると、合格祈願の天神像守りが授与されるのです。
いただいた天神像守りは、絵馬と共にセガレの部屋に祀ってあります。

もうひとつの目的は熱田神宮です。
参拝したい神社は全国に数多ありますが、熱田神宮はそのひとつでした。

降りたのは名鉄の神宮前駅。
名古屋駅からわずか3駅という便利なロケーションでしたが、正門までは徒歩10分ほど要しました。

駅から近い東門から入り、帰りに正門(南門)から出ようかとも思いましたが、どうしても参道を歩いて本殿に向かいたかったので、わざわざ遠い正門を目指しました。

ただ、歩いた甲斐がありました。
広くて長い朝の参道は、清浄な空気に包まれ、心落ち着く空間でした。

本殿へ向かって歩み進めていくと、左側に大きな楠木が見えてきました。
この大楠は、弘法大師お手植えとの伝承があるそうです。
広角レンズを用いても、かなり離れないと全景を捉えられないほどの大きさでした。

そして、本殿に到着です。
ご覧の通り、まさに荘厳です。
参拝客が多く、静謐な感じを撮影するために、ちょっと時間を要しました。

ところで、熱田神宮は決して熱田神社とは称されません。
神宮とか神社などの名称は「社号」といいます。
「社号」について、神社本庁のホームページから引用します。

「神宮」「神社」の名称は、神社名に付される称号で社号といいます。

現在、単に「神宮」といえば、伊勢の神宮を示す正式名称として用いられています。
また、「○○神宮」の社号を付されている神社には、皇祖をお祀りしている霧島神宮や鹿児島神宮、また天皇をお祀りしている平安神宮や明治神宮などがあります。
このほか、石上神宮や鹿島神宮・香取神宮など特定の神社に限られています。

これに対して「神社は、その略称である「社」とともに一般の神社に対する社号として広く用いられています。
また、「宮」や「大社」などの社号もあり、「宮」は天皇や皇族をお祀りしている神社や由緒により古くから呼称として用いられている神社に使われます。
「大社」はもともと、天に国譲りをおこない、多大な功績をあげた大国主命を祀る出雲大社を示す社号として用いられてきました。しかし、現在「大社」は、広く崇敬を集める神社でも使われています。

このほか、社号と異なりますが、古くから神様の名前に「大神」や「大明神」、また神仏習合の影響による「権現」といった称号を付して、社号に類するものとして一般的に用いられ、信仰されている社もあります。

このように神社により社号は異なりますが、それぞれの神社に対する人々の篤い信仰にはいささかの変わりもありません。

難しい説明は一旦置いて、神宮号を名乗る神社は、現在24社あるそうです。

伊勢神宮、伊弉諾神宮、霧島神宮、鹿児島神宮、鵜戸神宮、橿原神宮、宮崎神宮、気比神宮、宇佐神宮、近江神宮、白峯神宮、平安神宮、新日吉神宮、赤間神宮、水無瀬神宮、吉野神宮、北海道神宮、明治神宮、熱田神宮、石上神宮、國懸神宮、日前神宮、鹿島神宮、香取神宮。

これまでに参拝したのはわずかに6社。
北海道神宮から鹿児島神宮まで、全てを参拝するのはちょっと難しそうです‥‥。

熱田神宮の参拝帰り、市営地下鉄の駅まで歩きました。
「伝馬町駅」という駅名を見て、熱田神宮にちなんでいないんだな・・と感じていたところ、今月10日、名古屋市が駅名の変更を検討している、というニュースを目にしました。

はじめて訪れた一観光者の感想は、まんざら間違いではなかったようです。