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186 雲集霧散

プロ野球のオープン戦は昨日で全日程を終了し、今週金曜日、セ・パ同時に公式戦の開幕を迎えます。
野球好きの私にとっては、心踊るシーズンの到来です。

両親の影響もあり、子供の頃からジャイアンツのファンでした。
最初にファンになったのは、背番号23番、槌田選手。
V9戦士と呼ばれる名選手が数多くいるなか、正捕手の森昌彦に隠れた槌田選手のどこに惹かれたのか定かな記憶はありませんが、私の中でジャイアンツのキャッチャーといえば槌田選手でした。

子供の頃、実家では読売新聞と報知新聞を定期購読していました。
ジャイアンツの記事が大きく取り上げられる報知新聞は、私の大きな楽しみでした。
朧気ですが、自分の名前の次に書いた漢字は「報知新聞」だっと記憶しています。

通っていた小中学校はグラウンドが狭く、野球部がありませんでしたが、週末は、野球好きの友達と近所の公園や河川敷などでよく遊びました。

そして、社会人になって間もなくのこと、草野球チームを結成しました。

チーム結成の由来を説明するのは若干難儀ですが、ざっくり言うと、某高校の野球部仲間だった「ワビ」と「キヨちゃん」が高校卒業後偶然再会した際に、各々の友人を誘い合って野球をやろうと計画したことに端を発します。
私は「ワビ」の中学の同級生で、河川敷で一緒に野球に興じた仲間。
しかも、当時の私のポジションは、草野球では不人気なキャッチャーでしたので、お声が掛かったのだと思います。

チーム名は「インパルス」。
謂れは、山口百恵さん主演のドラマです。

ユニフォームは赤を基調にすることが何故か先に決まっていて、チーム名はその後に検討されました。
某ファミレスで行われた協議の席で、ドラマ「赤いシリーズ」から命名してはどうかと、私が提案しました。

真っ先に上がったのは「赤い疑惑」。
「ダウト」じゃチーム名にならないっしょ、と批判され、じゃあ「赤い衝撃はどう」と私が言うと、仲間が「衝撃って英語でなんつうの?」

「インパルスだよ」

と答える私に皆が賛同し、「インパルス」と命名されたのです。

今にして思うと、衝撃は「impact 」で、「impulse」は衝動じゃないかと・・。
しかも、 なにゆえ複数形ではないのか?
でも「インパルスィス」じゃ舌噛んじゃうか・・。
その前に、疑惑は「doubt」で終わっちゃったけど、「Suspicion」は誰の脳裏もかすめなかったのか・・。
問題点が数多浮かび上がります。

当時、スマホがあれば、赤い迷路、赤い激流、赤い激突など、多くの候補から選ぶこともできたでしょう。
赤い運命の「デスティニーズ」なんて、格好良かったのに・・と思います。
テーマソングはユーミンのDestiny。

チーム名の由来に粗忽さは拭えませんが、我がインパルスは、足立区軟式野球連盟で一時代を築いたのも事実です。

冒頭で説明した通り、構成メンバーは、結成当初から「友達の友達の寄せ集まり」でした。

その輪は、年を追うごとに広がりました。
私は監督という立場でもあったので、チーム内を最も把握していたのですが、その私ですら、どんな経緯で仲間になったのか掴みきれないメンバーもいました。

あちこちから集まった仲間でしたから、バラエティ豊かな面々でした。

野球はお世辞にも上手ではないのにスコアブックを書かせるとピカイチだったYO君。
ライバルチームにいたのに、いつの間にか我がチームに入ったKK君。
腿を高く上げてベースランニングする元陸上部のHI君。
超でっかいホームランを4年に1度打つYI君。

41歳で孫が生まれたなんて奴もいましたが、すっかり名前は忘れてしまいました・・。

そして、我がチームで不動の4番に君臨していたのは、先に登場した「キヨちゃん」。
そのキヨちゃんについては、改めて紹介したいと思います。