投稿者「izuart」のアーカイブ

029 多種多様

先日、都道府県別名字ランキングベスト3500という記事をネットで見つけました。
リクルーティングスタジオ株式会社が発表したものです。

輝く全国1位は佐藤さん、そして2位は鈴木さん。
これはよく知られているところですね。
以下、高橋・田中・伊藤・渡辺・山本・中村・小林・加藤。
これが、ベスト10です。
どれも納得です。私の周囲にもたくさんいます。

因みに、私・山田のランキングは12位。
ベスト10圏外であることは知っていました。
でも、記入例の定番といえば「山田太郎」ですよね。
日本人の代名詞みたいな山田が12位というのは、ちょっと意外な感じもします。

このランキングには、読み方が併記されています。
たとえば、佐藤(さとうなど)といった具合です。
「佐藤」と書いて「さとう」以外に読み方があるんでしょうかね・・。

あれ?よく見ると、「山田(やまだなど)」とあります。

一体「やまだ」以外にどう読むのでしょうかね。
「やま」さん。これはアリかも知れませんね。
ほかは、・・・ちょっと考えつきません・・。

それから、名字のランキングは都道府県によって差があるようです。
特筆すべきは、青森県、香川県、宮崎県、沖縄県です。

青森県で見事1位に輝いたのは、「工藤」さんです。
工藤姓は全国では63位ですから、ビックリです。
ちょっと老婆心で調べてみると、工藤静香さんのお父さんは青森出身。
ビンゴ!でした。

次に香川県の1位は全国100位の「大西」さん。
人口約98万人の香川県には、約11,000人の「大西さん」がいるそうです。
東京都は1,340万人近く人口を有していながら、大西さんは約8,300人。
不思議ですね。

それから、宮崎県は「黒木」さん。
全国順位は、なんと308位!
黒木瞳さんを調べてみたら、本名が伊知地昭子さん、旧姓・江上さん。
なんだ、芸名だったんだ・・・。
でも、元ロッテの投手・黒木知宏さんは宮崎出身でした!

最後に沖縄県。
ちょっとこれは例外かも知れませんね。
だって、1位が「比嘉さん」ですから。
沖縄県には、およそ46,000人の比嘉さんがいて、県民の3.25%を占めるそうです。
2位以下は、金城・大城・宮城・新垣・玉城・上原・島袋・平良・山城。
「城」が目立ちますね。

因みに、
私の伯父、
山田太郎といいます。

028 桜花爛漫

東京の桜が満開になりました。
今年、全国で最も早く満開になったそうです。
ここ数日20度を超える気温だったので、一気に開花したようですね。

今日の午前中、仕事の合間に上野に寄ってみました。
予想通り大勢の人が桜見物に訪れていて、大混雑でした。

海外の方もたくさんいましたね。
中国の方は自撮り棒を持って、桜をバックに夢中に撮影していました。
欧米の方は、ほとんど半袖。ノースリーブの女性も見かけました。

ところで、私は、日本の国花は桜だ、と思っていました。
しかし、法律で定められた国花ではないのだそうです。
一般的に菊または桜が日本を表象する花とされていることが多い、というのが正解だそうです。

個人的には、桜は非常に「日本人らしい」花のように感じます。
控えめな薄いピンク色はとても上品ですし、見頃が短い「はかなさ」も国民性に合う気がします。

私は、特に桜と青空が創り出すカラーの取り合わせが好きです。
下の写真は、今日の旧寛永寺五重塔です。
上野東照宮の参道から撮影しました。
う〜ん、このピンクとスカイブルーの組み合わせ、いいなあ・・。

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027 幽趣佳境

昨秋、京都ひとり旅で訪れた圓光寺で御朱印デビューを果たし、お正月には地元の神社と靖国神社で御朱印をいただきました。

まだまだ初心者ではありますが、御朱印は私を大いに虜にしています。
自分がこのような世界に興味を抱くとは、若い頃には想像がつきませんでした。

私にとって最初の御朱印帳は赤山禅院で購入したものです。
赤山禅院は都七福神・福禄寿のお寺です。
七福神めぐりは全国的にありますが、都七福神めぐりは日本最古なのだそうです。

その御朱印帳には、都七福神のイラストが印刷されていて、その隣に御朱印を書いていただけるような構造になっています。
そして、福禄寿のイラストの横には、赤山禅院の御朱印があります。

即ち、布袋尊や大黒天など、ほかの6つは空欄ということです。
空いているページを埋めたくなるのは自然な流れです・・。
ひとり旅から戻ってすぐ、私の心はまた京都に向いていました。

そして、
平成27年1月25日、
私は二度目の京都ひとり旅をしてまいりました。

日帰りで都七福神の残り6つを巡るのは時間的に無理がありましたので、ゑびす神社(ゑびす神)、六波羅蜜寺(弁財天)、革堂(寿老神)の3箇所を参拝してまいりました。
どの御朱印も非常に味わいのある素敵なものでした。

ゑびす神社は商売繁盛の神様ですから、一度行ってみたいと思っていました。
ここの第二鳥居の額束には、えべっさんの顔がついた福箕(みの)が掛けられていて、お賽銭を投げてここに入ると願いが叶うと言われています。

私も早速挑戦してみました。
右手に500玉を握りしめ、願いを込めてスローイング・・・。
初球はアウトコースに外しましたが、2球目はストライクでした(笑)。

因みに、毎年1月に行われる「十日ゑびす大祭」の際は、ものすごい人出になるため、
安全確保の観点から、布で覆って投げられないようにするそうです。

ゑびす神社02

 

ところで、革堂へ行くにあたって、少々妙な体験をしました。
祇園で昼食後、一澤信三郎帆布で買い物をしてから、タクシーに乗りました。
運転手さんに「革堂へ」と告げると、「知らない」というのです。

「正式な名前は行願寺です。都七福神のひとつなんですけど・・。」
と説明したのですが、やはりご存じない様子。

iPadを見せて説明すると、「ああ!下御霊さんのとこね」とおっしゃるので、まあ下御霊神社の隣りだから、まあいいかと思っていると、

「ワタシ、その近くの出身なのに、知らなくてショックですわ・・。しかし、ずいぶんとマイナーなところへ行かはるんですね。」

と運転手さんは言いながら、最終的に停めてくれたのが下御霊神社の裏門でした。
タクシーを降りた私は、神社の境内を横切らなければなりませんでした。

地元で有名なのかどうかは東京の人間である私にはよくわかりませんが、都七福神でもある寺社を、地元出身の方が知らなかったことに少々驚きました。

因みに、私が到着したとき、団体客ご一行様とバッティングしたため、境内は大変な混雑でした。特に御朱印所では10分くらい並びました。
タクシーの運転手さんも知らないお寺がこんなに混んでいるなんて、ちょっと皮肉ですね。

あ、それから革堂を参拝した後、下御霊神社にもお賽銭を入れてまいりました。
このままでは、ただ横切っただけになってしまいますので・・。
でも、御朱印は遠慮いたしました。
次回、キチンと正面から入ってお参りをし、頂戴しようと決めたからです。

最後に余談ですが、革堂は「かくどう」ではなく、「こうどう」と読みます。
その由来は以下の通りです。
——————————————————————————————————————————————
行円は仏門に入る前は狩猟を業としていたが、ある時、山で身ごもった雌鹿を射たところ、その腹から子鹿の誕生するのを見、殺生の非を悟って仏門に入ったという。
行円はその鹿の皮を常に身につけていたことから、皮聖、皮聖人などと呼ばれ、寺の名も革堂と呼ばれた。(Wikipediaより)

革堂御朱印

026 興味津々

昨年の11月に京都へひとり旅をし、御朱印デビューを果たしたことは既に投稿いたしました。

以来、御朱印に関するサイトをいろいろと調べました。
私にとっては新鮮そのものでした。

中でも最も印象に残っているのは、
「御朱印は集めるものではなく、集まるものです」
というフレーズです。スタンプラリーとは一線を画していることを肝に銘じないといけません。

私は以下のことを決めました。
1 御朱印をいただく寺社の由来や歴史を事前に調べてから参拝すること。
2 御朱印帳は神社とお寺を分けること。
3 京都の寺社とその他の場所の寺社の御朱印帳を分けること。

御朱印集めは、私の新たな趣味となりました。

まず、お正月に地元の神社でいただきました。
決して大きな神社ではありませんが、迫力ある毛筆が印象的でした。

そして、靖国神社でも頂戴しました。
ここは私の父の名付け親が眠っているので、子供の頃から毎年正月に参拝に訪れています。
御朱印はまるで書道のお手本のような、とても丁寧な文字でした。

その後、仕事で行った原宿の東郷神社でもいただきました。
東郷神社では御朱印よりも、御朱印帳が印象に残っています。
何と、キティちゃんの絵柄入りなのです。
どうやら新製品のようです。
御朱印とキティちゃんのコラボに胸をときめかせている自分に気味悪さを覚えつつ、神社を後にしました。

東郷神社御朱印帳

025 破顔一笑

我が家のセガレは小学5年生です。
土曜日は基本的に学校は休みですが、今日は土曜授業の日でした。

私はというと、朝7時過ぎから自宅で仕事をしていました。
カミさんの話では、3時間目が学校公開で見学可能とのこと。
ちょうどいくつか仕事が片付いたので、夫婦で学校へ向かいました。

3時間目は、1月下旬に開催されたウインタースクールの総括発表会が行われました。
3泊4日、クラスの仲間と一緒に寝食を共にし、昼は雪像作り、そり遊び、スキー。
夢のような時間だったことでしょう。

しかも、5年生92名が全員で出発し、全員揃って元気に帰ってきたのですが、聞いたところ、
「欠席者ゼロ、途中で帰宅した者もゼロ」というのは過去に例がないそうです。
そういう意味でも実りあるイベントでした。

さて、セガレの学校の話をするにあたって、担任のT先生について言及しなくてはなりません。

T先生は28歳男性、昨年新米パパになったばかりの若い先生です。
若い頃サッカーをしていたにしては、現在の体重は「やや重」です(笑)。
イベントでは、先頭に立って張り切っちゃう先生で、生徒たちから絶大なる人気があります。

そして、計画委員(学級委員)を務めているうちのセガレに向かって、
「いつもクラスをまとめてくれてありがとう」
と声を掛けてくれるのだそうです。
セガレはT先生の信者と言っても過言ではないほど、心酔しています。

話は今日の3時間目に戻ります。
生徒は班ごとに模造紙にレポートをまとめ、前に出て発表をします。
雪国の生活の工夫や、旅行中の思い出など、その発表は笑いも含んだとても楽しいものでした。

最後の班が発表を終えると、ある男子生徒がこう発言しました。

「お笑いが見たいです。」

一瞬何のことか理解できませんでした。
先生も「??」といったリアクションでした。

そして、
「あ〜、あの余興がまた見たいということですね。誰かが手伝ってくれるならやります。」
とT先生。

「はい、ぼく、やります!」
と笑顔で挙手したのは、ややぽっちゃり体型にメガネのK君。

「じゃあ、やりましょう」と先生はちょっぴり嬉しそうです。

そして、繰り広げられたのは、T先生とK君による「ラッスンゴレライ」でした。

これがなかなか上手なのです。最近流行しはじめたお笑いコンビのネタをキチンと再現していて、二人の呼吸もピッタリ。
ややぽっちゃり気味の「8.6秒バズーカ」で、教室は演芸場と化しました。

なーるほど!
サングラスも用意されていたし、これは打ち合わせ済みだったんです。

それにしても、学校公開の日に子供達の親の前でラッスンゴレライを披露してしまうT先生、
なかなか楽しい先生です。

私は小学校の後半3年間、担任の先生と反りが合いませんでした。
例えばこんなことがありました・・。

図書館での読書の時間、私はベーブルースの本を読んでいました。
すると、
「みんな、ヤマダはベーブルースの本なんか読んでいるんだよ!」
と皆の前で先生に叱られました。

図書館にあった本なのに・・。偉大な野球選手の話なのに・・。
子供心は大層傷付きました。
でも、その前に何か先生に反抗していたのかも知れませんね。

ですから、今のセガレとT先生の関係をとても羨ましく思います。
本当に幸せ者だと思います。
セガレは幼稚園の時も先生に恵まれました。
その話は、いつかの機会にしたいと思います。

024 商売繁盛

今日2月6日、弊社の近くにブルーボトルコーヒーが開店しました。
以前このブログでも紹介しましたが、清澄白河が日本一号店だそうです。

開店の日、午後にでもふらっと行ってみようかなあ、なんて悠長なことを考えていました。

すると、朝8:30に出勤してきた弊社営業のF君が、
「社長!朝から行列です!」
開口一番、そんな報告を受けました。

朝8時過ぎから、お客さんとマスコミが既に来ているようです。
そして、よくよく聞いてみると、営業のF君、ブルーボトルコーヒーの外国人社長とツーショットで写メを撮ったとか。
スマホを見たら、肩こそ組んではいませんが、社長さんと笑顔で写っていました。
F君は、話題好きというか、ミーハーというか、なかなか楽しい男です。

かくいう私も、お客さんを数件訪問した帰り、オープン当日の様子を見に行きました。

スゴイことになっていました。

写真は午後1時頃の様子です。

DSC_0033

お店の向かって右側に100人以上の行列ができていて、また、写真には写っていませんが、行列の右側にある路地にまで、人が溢れていました。

近所の製本所の社長の話では、朝来たお客さんが2時間半並んだそうです。
ということは、私が写真を撮ったころに来店したお客さんは、一体何時にコーヒーが飲めるのでしょうか?明日からの週末は、もっともっと混雑するのでしょうね。

弊社も、私が朝出勤してきたらお客さんがもう行列を作っていて、
「伊豆アートさん、印刷お願いします!」
なんてことにならないかなあ、と太陽が西から昇るよりも確率の低い妄想を抱きました。

我が町が賑やかになることは、大変嬉しいことですが、騒音やゴミなど新たな問題が起こらないことを祈りたいと思います。

023 後生可畏

2015年最初の投稿です。
今年も宜しくお願いいたします。

さて、弊社の近所にコーヒー屋さんがオープンしたことは以前に書きました。
「オールプレス・エスプレッソ・東京ロースタリー&カフェ」というカフェです。
一度では覚えられないですね。

このカフェに今週何度か足を運びました。
オーダーは決まって、「カプチーノをひとまわり大きなサイズで」。
今日は社員の分も含めて、ふたつ注文しました。

「ああ、この女性のスタッフさん、昨日もいたなあ・・」なんて考えていたら、
「このあたり、よく通られるんですか?」
と、その若くて可愛いスタッフの方に話しかけられました。

「会社がこの近くなんです。」
「どこなんですか?」
「信号の少し先です。へんてこりんな青いのビルの1階です。」
「へんてこりん?」
「ちょっと変わった建物なんですよ。」
「そうですか。」
「これから社に戻るので、女性社員の分も含めてふたつお願いしたんです。」
「あら、優しいんですね。」

少しだけ会話が盛り上がっちゃいました。
オジサンとしては少し照れもありましたが・・。

しかし、数回来店しただけで顔を覚えてくださるのは、客として嬉しいですね。
そして、こういう小さなことが、商売人として重要なことだと感じました。

ほんの日常の出来事ではありますが、若い女性から大切なことを教えていただきました。

ところで、このカフェ、なかなか人気があり、平日の日中も店内は混んでいます。
肝心な味の方は・・・、
すこぶる美味しいです。

香りも抜群です。

このカプチーノの味を覚えると、☆☆☆バックスコーヒーから足が遠のきます。
これ本当です。

来月にはブルーボトルコーヒーも清澄白河にオープンします。
今、我がエリアはカフェの町として人気急上昇中だそうです。

弊社の近くには深川七福神の大黒さんと毘沙門さんもあります。
カフェで寛ぎつつ東京の下町を散策、なんていかがですか?
皆さん、ぜひ清澄白河にお越し下さい。

補足:
オールプレスのコーヒーの写真です。
(何故MacBookの上で撮影したのか、理解に苦しみます・・。)
実は、このブログには写真は掲載しない!と決めておりました。
しかし、初フォト掲載です。
まあ、掲載しないことに、さしたる理由はありませんでしたので・・。

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022 会者定離

蓮心院日美信女。

大切な友人「ユミ」の戒名です。
平成22年1月4日、49歳で亡くなりました。

28日、大学の同級生達と静岡県三島市までお墓参りに行ってきました。
4年前、ユミの通夜にも今日と同じメンバーで参列しました。
ユミには当時大学生と高校生の息子さんがいて、大学生の長男が最後にお礼の挨拶を行いました。

「本日はお忙しい中、ご参列いただき有難うございました。・・・
・・・・・ぼくたちはこれで兄弟二人だけになってしまいましたが・・」

この挨拶を聞いた時、溢れる涙を止めることが出来ませんでした
今も忘れることができず、心に残っています

私は現在53歳です。既に、大切な友人を何人か亡くしています。

会者定離という仏教の言葉があります。
出会う者とはいつか必ず別れる運命なのでしょうが、悲しいことですね。

風もなく、大変穏やかな天気のもと、久しぶりにユミと繋がることができて今日はとても有意義な一日となりました。

ユミの墓石には「絆」の文字が刻まれています。
私の分も頑張って生きて、と言われたような気がしました。
一年頑張ったよと、来年、ユミに報告しに来たいと思っています。

021 愉快活発

日本最古の活字を見たくて訪れた圓光寺さんでのこと。
拝観料を納めるとき、『御朱印 300円』という文字が目に入りました。

そう言えば、以前雑誌『HANAKO』で御朱印に関する対談記事を読んだものの、ちょっと敷居が高いような感じがして、十分消化しないままにしていました。

御朱印帳を用意しないといけないとか、浄土真宗のお寺ではいただけないとか、常識やマナーをまずは勉強しないとダメだな、という印象を抱いていました。

でも、圓光寺さんで私が見たのは、A5ほどの用紙に既に日付も記入されたもの。

勇気を出して『拝観料と御朱印もお願いいたします』と申し上げると、お寺のパンフレットと一緒に、袋に入った御朱印を下さいました。

奉拝 平成廿六年十一月十五日
南無千手観世音
瑞巌山 圓光寺

そう書かれた墨文字と朱色の印が織りなす芸術品・・。
記念すべき御朱印第一号を手にしました。
遠い昔の偉人と、少し繋がったような感覚がしました。

続いて訪れたのは詩仙堂さん。
拝観料を納めて中へ進むと、
『先に本堂を見学してください。あとから戻ることはできません。
とのアナウンス。

靴を脱いで本堂へ進むと、絵はがきなどと一緒に並べられた御朱印を発見。
しかも、圓光寺さんと同じスタイル。

『御朱印を頂戴したいです。』

ほんの少し「こなれた感」を漂わせて、初穂料300円を納めました。
わずか30分ほどで、2枚の御朱印が私の鞄に仕舞われました。

この日、最後の目的地は赤山禅院です。
ぜひここでも御朱印を頂戴したいと思っていると、
「御朱印は福禄寿殿でお渡しいたします」との看板発見。

アレ?ここは七福神に関連しているのかしらん・・。

私はそんなことも知らずに訪れていました・・。
掛け寄せ(集金)の神さんであることは予習していましたが、ここが全国の七福神めぐりの発祥とされる都七福神のひとつ、福禄寿のお寺であることを知らなかったのです。

福禄寿殿でお参りをしたあと、
「御朱印をお願いします。」
その口調は、超初心者であることを忘れているかのようでした。
すると・・、

「御朱印帳はお持ちですか?」

「あっ、あの〜、忘れました・・。というか持っていません・・。」

「そちらにある御朱印帳はイラスト入りでお奨めです。いかがですか?」

「はい、ぜひお願いいたします。」

即答でした。2,000円お納めしました。
若干ドヤ顔になっていた私に、冷や汗が襲いました。
赤山禅院さんは、書き置きではなく、その場で書いて下さるようでした。

予定していなかった御朱印集めでしたが、3つの御朱印を眺めていると何故か有難い気持ちになってきます。
思い切って圓光寺さんでお願いしてみて良かったとつくづく思います。

私の購入した御朱印帳は、都七福神のイラストが書かれていて、そのとなりに御朱印が書けるようになっています。
毘沙門天は東寺、弁財天は六波羅蜜寺、布袋尊は万福寺・・。
都七福神の御朱印はぜひ集めたいと思っています。

帰ってきたばかりなのに、もう行きたくなってしまいました。

020 温故知新

京都日帰り旅の続きです。

清水寺や南禅寺など、中心部に位置している有名どころは外し、観光客が少なめで紅葉が進んでいるところはないものか・・、出発前、ネットやガイドブックでいろいろ調べました。

なるべく北へ行った方が色づきが進んでいるのではないかと思い、一乗寺・修学院エリアに狙いを定めました。

そんな中、圓光寺さんというお寺さんを見つけました。
正直、これまで知らなかった寺院でした。
十牛之庭(池泉回遊式庭園)、奔龍庭(枯山水)、水琴窟、紅葉・・。
見どころ満載の魅力的なお寺さんのようです。

そして、もうひとつ。

ここには、日本最古の印刷用木活字が保存されているのです。

私も印刷業の端くれです。大いに興味を抱きました。

昼食後、叡山電鉄一乗寺駅で下車し、歩くこと約15分。
圓光寺さんに到着しました。

拝観料500円を納めて、本堂へ。
重要文化財でもある日本最古の活字とご対面です。

結構大きなサイズで、2号とか3号くらいに見えました。
漢字もカナもありました。般若心経を組んだものもありました。
カナは「いろは順」ではなく「五十音順」で並んでいましたね。

日本最古の活字を前に、印刷のルーツに出会ったようで感動しました。

ところで、拝観料を納めた際にいただける圓光寺さんのパンフレット。
これがとってもスマートなのです。
A4やB5の三つ折りといった体裁はよく目にしますが、
圓光寺さんは、140ミリの正方形で、12ページ・中綴じなのです。

紙はダル系の135kgベース。
モノトーン調の瀟洒な表紙に、写真とテキストをすっきりレイアウトした本文。
デザイナーの優れた感性を感じるアートなパンフレットです。

それから圓光寺さんのオフィシャルサイトもぜひご覧下さい。
華美ではないけれど凄艶で、美的センス溢れるWEBです。

Facebookもあります。この時期は紅葉のニュースが楽しめます。

日本最古の活字を所蔵しているお寺さんだけあって、パンフレットをはじめ、ホームページもFacebookも、秀逸な出来映えです。

同業の大先輩から、印刷業はこうあるべし、と学んだ気がいたしました。