今日の読売新聞朝刊の編集手帳に、蛙化現象に関する記述がありました。
以下に抜粋します。
グリム童話の「かえるの王さま」に由来する「蛙化現象」が若い世代で流行語になっている。
元々は心理学の言葉だという。
好きな相手に好意をもたれた途端、嫌悪を抱く心理を指す。
SNSには、心変わりの瞬間が数多く投稿されている。
〈彼氏とドライブしてたけど途中でガソリン入れる奴まじ無理〉
ささいな振る舞いで気持ちが冷めることを蛙化と称している。
以前は食事中に鼻毛が見えて急に冷めたとか、わかりやすい理由だったものだけれど。
『蛙化』なんて聞いたことないなとつぶやきながら、隣にいたセガレに「おい、蛙化現象って知ってるか?」と尋ねてみると、
「元々は童話からきてるんだけど、今使われているのは、理不尽とも言える理由で突然冷めちゃうみたいな意味だね。」
すんなりと100点満点の答えが返ってきました・・。
調べてみると、Z世代が選ぶ2023年上半期の流行語ランキング1位は「蛙化現象」だったそうです。
若い世代では、常識なんですね。
最近、ジェネレーションギャップを感じることが頻繁になりました。
心変わりの瞬間についてネットで調べてみると、以下のような例が掲載されていました。
- 泳いでいるときの息継ぎの顔
- フードコートでお盆持って彼女を探している姿
- 改札でICカードが反応せず立ち往生している姿
確かにちょっとカッコ悪いけれど、笑って済ませてあげようよって、若い頃からだらしないオジさんは思います・・。
そう言えば、カミさんから似たような話を聞いたことがあるな・・、と思っていたら、
「アタシ、中学生の時に片思いしていた男の子の体操着に『汚れの首輪』を見つけた瞬間、嫌いになったことがある!」
カミさんもそんな昭和の青春を過ごしていたんですね。
まあ、分からなくもないかなと思います。
蛙化現象について、心療内科の専門家は以下のように分析しているようです。
- 理想が高いことが原因
- ちょっとしたことで幻滅しやすく、気持ちが冷めてしまう
- 相手を100点か0点で判断してしまう
蛙化現象は病気ではないものの、繰り返し起こしてしまうと、「自分は恋愛ができないのではないか?」「このままでは一生結婚できないのでは?」と不安を感じる人もいるそうです。
また、蛙化現象は相手に対して嫌悪感を持つだけでなく、自分に嫌悪感を持つことがあるとのこと・・。
自分から好きになって告白をしたのに相手を嫌いになってしまった場合、「相手に申し訳ない」と自己嫌悪に陥る心理は理解できますね。
これは、笑ってばかりはいられない問題かも知れません・・。
そう言えば、かれこれ45年前のこと。
後輩の女の子と2人で出掛けることになり、それを知った先輩が真顔でアドバイスをくれました。
「ヤマダ。喫茶店でケーキ食べることになったらな、ミルフィーユは頼んじゃだめだぞ。アレは横に倒さないといけないし、倒したところでフォークじゃ切りづらいんだ。しかもボロボロこぼしやすいからキレイになんか食べられない。彼女に嫌われるから、ゼッタイやめとけ。」
三藤さん、今もミルフィーユを見るたびに先輩を思い出します。